2001年05月17日
東レ、来月からABS樹脂汎用グレードをTPM品に切り替え
生産最適化、千葉では特殊品比率拡大/今後TPMは増強具体化へ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:東レ

 東レは、国内向けABS樹脂の汎用グレードの供給をTPM(トーレ・プラスチックス・マレーシア)品に切り替える。マレーシアと千葉工場の間で生産体制を最適化するもので、現在ユーザーに対し説明を進めており、来月から新供給体制をスタートさせる予定。
 同社は千葉に年産7万2,000トンの生産能力を有しているほか、TPMとして年産17万トンの設備があり、国内ABS樹脂メーカーの中で唯一海外生産を行っている。以前からTPMは汎用グレードを主体に生産してきたが、国内向けの汎用グレードの大半をTPM品に切り替え、生産効率の向上を図ることにしたもの。
 これにともない千葉工場では、同社が注力している透明グレードをはじめとした特殊グレードの生産をさらに拡大、特殊品の比率を現在の約60%から、80~90%まで引き上げる。
 ただし、TPMは中国への輸出を中心に販売好調なためフル稼働状態が続いており、日本向け汎用グレードの供給が開始すれば、早期に増強が必要になる見通し。