2008年10月23日
ポリオレフィンの出荷、9月も軒並み前年割れ
輸出が長期低迷、3Q計も3樹脂全てがマイナスに
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンの9月の出荷数量は、前月に続いて3樹脂全てが前年同月の実績を下回った。

 国内向けは、PPがわずか0.3%ながら前年同月を上回って8ヵ月振りの前年同月超えを記録し、またHDPEも2%増で3ヵ月振りに前年同月を上回ったため前年同月割れはLDPEの2%減だけにとどまった。しかし一方の輸出が、3樹脂とも引き続き前年同月を大幅に下回ったので、出荷トータルは軒並み前年同月割れとなった。この結果、PSとPVCを含めた汎用5樹脂の全ての総出荷量が2ヵ月連続の前年同月割れとなった。

 中でも不振が目立つのは輸出で、ポリオレフィンはLDPEが16%減で7ヵ月連続、HDPEが29%減で3ヵ月連続、PPが36%減で9ヵ月連続の前年同月割れとなっている。前年同月割れが長期化していおり、しかもこの2ヵ月は特に縮小幅が大きい点が注目される。これが響いて3樹脂それぞれの総出荷量はLDPEが4%減で2ヵ月連続、HDPEが1%減で3ヵ月連続、PPは4%減で8ヵ月連続の前年同月割れとなった。

 この結果、ポリオレフィンの7〜9月期の出荷量も3樹脂全てが前年同期の実績を下回った。縮小幅はLDPEとHDPEがともに6%、PPが7%といずれも大きい。この場合も輸出の大幅減が目立つ。国内向けがLDPEで5%減、HDPEで4%減、PPで2%減となっているのに対して輸出はLDPEが12%減、HDPEが24%減、PPは40%もの減少となっている。

 これに伴い、月末在庫は3樹脂とも適正規模を大きく上回っている。LDPEは前年同月比16%増で3.4ヵ月分、HDPEは同13%増で3.0ヵ月分、PPは5%増で2.5ヵ月分となっている。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1224738045.pdf