2008年10月28日
使用済みPETボトルの回収率が順調に拡大
07年度は前年比2.9ポイントアップの69.2%に
【カテゴリー】:行政/団体(原料/樹脂/化成品、環境/安全)
【関連企業・団体】:PETボトル協議会

 PETボトルの容器・樹脂業界と同ボトルの利用事業者団体とで構成する「PETボトルリサイクル推進協議会」は28日に定例の記者説明会を開き、07年度における使用済みPETボトルの回収実績やリデュースの推進など同協議会の活動概要を明らかにした。

 同協議会の調べによると、07年度における使用済み指定PETボトルの回収率(指定PETボトルの年間販売量を分母とし、使用済み指定PETボトルの回収量を分子として算定したもの)は69.2%となった。販売量が573,000トン、全回収量が397,000トンとなったことによる。06年度の回収率は66.3%であったので、07年度は2.9ポイント拡大したことになる。欧州の41.1%や米国の23.5%(ただし06年の実績)を大きく上回っている。
 しかも、使用済みボトルの輸出推計量を含めた場合は総リサイクル量が502,00トンとなるので回収率は87.7%になると同協議会では推定している。

 一方、3Rの一つであるリデュースに関しては、同ボトルの軽量化(薄肉化)を強力に推進してきた結果、合計15種の主要容器サイズのうち8種について軽量化を実現できたとしている。04年度比で最小で0.9%、最大で10.0%の軽量化が図れたという。
 他方、リユースについては同ボトルの再利用(リターナブルシステムの採用)を様々な角度から調査・研究してきたが、先行していた欧州で縮小の傾向が鮮明になってきており、また安全・衛生の確保が保証しにくい問題もあって現段階ではリターナブル化を進めることはできないとの結論に達したと説明している。
 なお、同協議会では2010年における回収率を75%以上に引き上げることを目標に引き続き活発なリサイクル推進活動を展開していく考え。