2008年11月04日
樹脂の対中輸出、9月もPP-C以外が不振
1〜9月の累計は6品目全てが前年同期割れ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンなど汎用樹脂の中国向け輸出通関数量(香港向けを含む)は、9月も引き続き全体に不振であった。
 
 合計6品目のうち前年同月の実績を上回ったのは、40.9%もの伸びを遂げたPP-C(ポリプロピレン・コポリマー)だけ。他の5品目は軒並み大幅な前年割れとなった。
 多くの品目が長期にわたっての前年同月割れとなっている。LDPEは15ヵ月連続、PP-H(ポリプロピレン・ホモポリマー)は10ヵ月連続、PVCは7ヵ月連続、HDPEは4ヵ月連続でそれぞれ前年同月の実績を下回っている。PSは2ヵ月連続にとどまっているが、今年に入ってからはこれが7度目の前年割れとなる。PP-Cは2ヵ月振りの前年超えである。ただし、今年に入ってからの前年超えは7月と今回の2度だけ。
 
 これら6品目それぞれの9月の総輸出量も、PP-C以外が全て前年同月の実績を下回っている。うちHDPE、PP-H、PS、PVCの4品目は、中国向けの縮小が大きく足を引っ張ってのもの。
 
 これに伴う今年1〜9月の累計は、6品目全てが前年同期の実績を割り込んでいる。PSは5.5%減にとどまっているが、他の5品目はいずれも大幅な縮小となっている。中国の需要家の多くが各種加工製品の輸出不振と内需の伸び悩み並びに原料樹脂価格の先安観測によって買い控えを続けていることが大きく影響している。年計でも、6品目全てが前年を下回るという初の事態を迎えることになる公算が濃厚となってきた。
 
 汎用6樹脂の9月の中国向け輸出通関数量と累計は別表の通り。

【関連ファイル】
汎用樹脂の9月の中国向け輸出通関数量と累計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1225752717.xls