2001年06月12日
旭硝子財団、今年のブループラネット賞の受賞者を決定
豪・メイ博士と英・マイヤーズ博士の両氏
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:旭硝子

 財団法人旭硝子財団は12日に記者会見し、今年(第10回)の地球環境国際賞「ブループラネット賞」の受賞者を決定したと発表した。今年の受賞者は、英国王立協会会長のロバート・M・メイ博士(豪州)と、オックスフォード大学グリーン・カレッジ名誉客員教授のノーマン・マイアーズ博士(英国)の二人。
 両氏には賞状とトロフィーならびに副賞としてそれぞれ5,000万円が贈られる。同財団では、11月15日に東京・千代田区のホテルニューオータニで表彰式を、そして翌16日に都内渋谷区の国際連合大学で両博士の受賞記念講演会を開催する。
 両博士は、国内1,100人、海外1,500のノミネータから選ばれた136人の候補者から1年をかけて厳選された。
 二人のうちのロバート・M・メイ博士は、生態系の保全策を企画するための基本となる“環境を構成する生物固体数の推移”について数理モデルを用いて推計する方法を確立し、局限的な地域から地球規模にいたるまでの環境保全策の立案に貴重な基礎的知見を提供してきたことで知られる。また、この数理的解析手法を自然生態系のみならずバクテリアの伝播に関する推測にも適用して成果を上げている。
 一方のノーマン・マイヤーズ博士は、地球生物種の大量絶滅の危機を世界に先駆けて警告するとともに、その絶滅およびそれと密接に関係する熱帯雨林の破壊に関する対策と実行とが極めて緊急な課題であることを世界に認識させ、取るべき政策を提示するなどの大きな功績を持つ。さらに、環境保全と経済発展の両立など環境問題の基本的課題についても広く提言している。