2008年11月11日
ナフサの輸入契約価格、6週連続で下降
先週の平均C&F価格はトン313ドルに
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 わが国の商社や石油・石油化学企業が国際マーケットで先週中に契約したオープンスペックナフサの週平均価格はトン当たり313ドル弱となった。

 6週間連続の下降で、前の週の平均を28ドル弱下回っている。率にしておよそ8%の値下がりとなる。北西欧のCIF価格は336ドル弱で、これも6週間連続の下降である。前の週の平均を41ドル近く下回っている。下降率は11%弱でC&F/日本以上に大きい。

 原油のスポット相場も軒並み続落となっている。しかし、下降率はWTIが2%弱、北海ブレントが3%弱にとどまっている。
 ナフサの下げ幅は日本向けも西欧向けもともに原油のそれを大幅に上回っているわけでナフサの需要の縮小振りが改めて浮き彫りされるかたちとなっている。
 
 もっとも、先週を含めた最近の割安な契約分がわが国に到着するのは相当先のこととなりそう。それというのも、わが国やアジア各国の石化企業の受け入れ数量が大幅に減ってきた結果、数ヶ月前に中東等で船積みされた既契約の高値ナフサのかなりの部分がいまだに“洋上待機”を余儀なくされているからだ。このため、最近のエチレンセンターの中には、10〜12月期に入着するナフサの中にはそうした高値ナフサもかなり含まれるので当初に予想した価格の上方修正が必要との見方が広がっている。