2008年11月17日 |
昭和アルミ缶の印刷技術「カン・オブ・ザ・イヤー 2008」ブロンズ賞 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:昭和電工、昭和アルミニウム缶 |
昭和電工は17日、子会社の昭和アルミニウム缶(東京都港区、堀町勝社長)が、飲料缶の印刷技術で、金属容器の世界コンテスト「カン・オブ・ザ・イヤー 2008」ブロンズ賞を受賞したと発表した。 「カン・オブ・ザ・イヤー」は、イギリスの専門誌「ザ・カンメーカー」が主催するコンテストで、受賞式は9月、ポーランドのワルシャワで開催された「カンメーカー・サミット 2008」で行われた。 昭和アルミニウム缶は、レーザー製版技術である「ニュー・レタープレス・システム」を業界に先駆けて実用化した。飲料缶の表面に印刷する果物や人物などをリアルに表現できる新しい技術で、この技術で印刷した飲料缶が受賞の対象となった。 新しい印刷システムは、レーザーダイレクト製版技術と画像設計技術を、昭和アルミニウム缶が独自のノウハウで融合した。レーザーでダイレクトに外面印刷に使用する版を製版することにより、印刷精度を従来の上限である120lpi (注1)から、175lpiまでに向上させた。これにより書籍や雑誌、カタログなどに求められる印刷レベルを飲料缶に実現した。 また、缶の印刷に使用されるドライオフセット印刷(注2)の画像設計には、従来、汎用の画像処理ソフトが使用されていたが、新しいシステムではフレキソ印刷(注3)に用いる印刷専用の画像処理ツールを使用可能とした。この結果、画像処理にかかる時間を短縮化し、作業効率を大幅に改善した。 ■ 用語の解説 (注1)lpi (line per inch) :印刷の精度を表す尺度。120lpiは雑誌や書籍、175lpiはカタログ、写真雑誌などの印刷に用いられるレベル。 (注2)ドライオフセット印刷 :チューブ、アルミ缶、DVD等の商業印刷で使われる印刷方法。版から直接印刷するのではなく、ブランケットという多層構造のゴムシートに一度転写してから印刷する方式がオフセット印刷。一般のオフセット印刷が水を使った平版(PS版)に対して、水を使わない凸版を使う方式をドライオフセットとして区別している。 (注3)フレキソ印刷 :主にダンボールや包装用の紙、フィルムなどの商業印刷に使われる印刷方法。版(凸版)から直接、フィルム等に印刷される。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1226885792.doc |