2008年11月17日
PS、SMとも出荷の不振が長期化
10月は一段と大幅な前年割れに
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 PS(ポリスチレン)とSM(スチレンモノマー)の出荷不振が一段と深刻になってきた。日本スチレン工業会が17日に集計したところによると、10月の出荷数量はPSが前年同月の実績を24%、SMが同じく前年同月を23%それぞれ下回った。PSは3ヵ月連続、SMは10ヵ月連続の前年同月割れとなった。ともに国内向けと輸出の両方が大幅な前年同月割れとなった。

 国内向けの落ち込みは、実需の低迷に加えてユーザー各社の間に先安観が広がって買い控えするところが相次ぐようになったことが大きく影響していると見られる。PSの国内向けは3ヵ月連続の前年同月割れで、最も縮小率が小さい包装用でさえ12%減となり、他の分野は軒並み20%以上に前年割れとなっている。SMの国内向けは8ヵ月連続の前年割れで、不振期間がさらに長い。

 一方の輸出の縮小は、最大消費国の中国の実需の低迷と先安観による買い控えが大きく影響してのもの。PSは2ヵ月連続だが、SMは10ヵ月連続の前年割れである。前年に対する縮小率がPSで67%、SMで28%とともに大きい点が目を引く。

 生産もともに前年を下回っているが、11月の出荷量は10月をさらに下回っている模様なので、今後は減産強化がともに不可欠となりそうだ。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1226906747.pdf