2008年11月18日 |
カネカ子会社の大阪合成、ジェネリックバルク事業を大幅拡大 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:カネカ |
カネカは18日、100%子会社である大阪合成有機化学研究所(本社:兵庫県西宮市)が、柵原工場で医薬品向けバルク(原薬)及び中間体の生産能力を倍増すると発表した。 国内におけるジェネリック医薬品(注1)の急激な市場拡大及び増大する治験薬需要に対応するもので、稼働予定は2009年末。設備投資額は約5億円。また同社は、引き続き赤穂清水工場でも設備拡充を図る方針である。 大阪合成は、高度なGMP(注2)管理の下で、2006年に骨粗しょう症用剤と高脂血症用剤のジェネリックバルクを上市して以来、国内大手ジェネリック医薬品メーカーを中心に積極的な販売活動を展開してきた。 08年度には消化性潰瘍用剤や血圧降下剤などを本格販売し事業を拡大。今後も独自の有機合成技術力を生かして新規製品の開発・上市に力を入れ、3年後の売上高約50億円を目指す。 ジェネリック医薬品は、研究開発にかかるコストや時間などが新薬に比べて少なく、価格も新薬の2割から7割程度と安い。このため厚生労働省も医療費抑制の切り札の一つとして使用を奨励している。 ■用語の解説 (注1) ジェネリック(後発)医薬品:大手医薬品メーカーなどが開発した新薬と同等の成分や効能を持つ薬品を特許有効期間が満了した後に、他社が開発し市場に出すもの。 (注2) GMP(Good Manufacturing Practice):医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理規則。安心して使うことができる医薬品、医療用具などを供給するために製造時の管理・遵守事項を定めたもの。 【株式会社・大阪合成有機化学研究所の概要】 ◇創立 : 1961年3月 ◇資本金 :3,500万円 (カネカ 100%) ◇社長 : 笹本耕一 ◇本社 : 兵庫県西宮市 ◇工場 : 柵原(岡山県久米郡美咲町)、赤穂清水(兵庫県赤穂市) ◇事業内容 : 試薬、医薬品バルク、医薬品中間体、工業薬品の製造販売 ◇従業員数 : 約150名 |