2008年11月26日
カーボンブラックの出荷、10月も前年を下回る
タイヤ向けの不振が響いて3ヵ月連続の前年割れ
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:カーボンブラック協会

 カーボンブラック協会が26日に集計したところによると、カーボンブラックの10月の総生産量は71,646トンで前年同月を2.0%下回り、一方の総出荷量は71,158トンで同6.9%減となった。
 生産は5ヵ月連続の、また出荷は3ヵ月連続の前年同月割れとなった。うち出荷の縮小には主力のタイヤ向けの需要不振が大きく影響している。同月のタイヤ向けの出荷量は53,816トンで前年同月を6.5%下回った。一般ゴム向けは11,757トンで同9.7%減となっているので縮小幅は一般ゴム向けが大きいが、やはりカーボンブラックの出荷を大きく左右するタイヤ向けがここにきて大きく減少してきたのは同製品業界に取って深刻な問題ということになる。
 これには、9月の輸入数量が同28.5%増の15,486トンに急拡大したことも影響しているのではないかと見られる。
  
 これに伴う今年1月から10月までの総生産量は696.536トンとなった。前年同期の実績を0.8%上回っている。2月から5月までが好調に推移したことによるもの。
 一方の総出荷量は685,222トンとなった。前年同期を0.6下回っている。3月以降の出荷が7月の同0.2%増を除いて軒並みマイナス成長となっている点が目を引く。