2008年11月28日
吉田・三菱樹脂社長が中計REVISEで会見
中核・高収益型6事業の育成に意欲示す
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱樹脂

 三菱樹脂の吉田宏社長は28日に記者会見して、同社が最近取りまとめた中期経営計画のREVISE版の概要を説明した。

 同REVISE版は、今年5月に発表した中期経営計画(08〜12年)の内容に、バッテリーセパレータなど6つの製品事業の育成にとくに力を入れる点を加えるなどでより具体性に富んだ中期経営プランに仕上げたもの。

 同社長は今回のREVISEについて「共押出し多層フィルム、PETフィルム、情報電子部材、カーボンファイバーコンポジット、アルミナ繊維の5つの製品事業を当社を牽引する“集中事業”と位置づけて拡充していくのに加え、バッテリーセパレータ、ハイバリアフィルム、高機能無機吸着剤、基板材料・エネルギー分野、ディスプレー関連、植物由来樹脂材料の6つの部門を将来の中核もしくは高収益事業となる“育成事業”と名づけて早期育成を図っていくことにした点が大きなポイント」と述べ、選択と集中の一層を推進によって強力な企業体質を構築していきたい考えを強調した。

 これら戦略部門以外の製品については“基盤事業”と“再編・再構築事業”に分類、基盤事業に関してはドメインの拡大、基盤の維持・強化とR&D、海外展開とM&Aなどで収益力の維持・拡大を図ることにしている。また、再編・再構築事業に関しては、事業構造の改革や戦略的アライアンスによって利益の確保を図る考え。その一つとしてライフライン設備の休止などを早い時期に実現したいとしている。

 設備投資額は3年で1,000億円を予定。また研究開発には、特に新商品の開発に力を入れていき、5年後における新商品売上高比率を現在の40%から50%に引き上げることにしている。海外売上高比率は現在の28%を5年後に40%にする。また、合理化シナジーとして2010年までに70億円に上げるとしている。