2001年05月14日
日本触媒、バイオ法で「アスパラギン酸」新製法確立
生分解性ポリマーとして量産化を計画
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日本触媒

 日本触媒はこのほどバイオ法による「アスパラギン酸アンモニウム」の画期的な製法を確立、姫路製造所内のパイロットプラントで技術データの収集を開始した。
 原料にフマル酸アンモニウム、触媒には反応性の高い酵素、アスパルターゼを使い、高速反応プロセスによって製品を得るというもので、硫酸を使う従来法に比べて硫酸アンモニウム廃液が出ないという特徴がある。
 同社では(1)反応性の高いアスパルターゼ酵素を触媒として仕上げた(2)同触媒を使い高速反応させるリアクターを開発した(3)原料に使用するフマル酸は、製品化した後、成分調整して繰り返し原料として使用できるため廃液が生じず、環境にやさしい—などの特徴があるとしている。
 「アスパラギン酸」は一般にはドリンク剤や食品添加剤として使われているが、同社では「生分解性ポリマー」として量産化し、「紙おむつ」などの原料として工業化を考えたいとしている。
 量産化のめどがつき次第本格プラントを建設する方針である。