2008年12月04日
L-LDPEも内外需の低迷が続く
10月も総出荷量が前年を6.9%下回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)も内外需要の低迷が長期化の様相を強めてきた。10月の総出荷量は74,466トンで前年同月の実績を6.9%下回り、3ヵ月連続の前年同月割れとなった。1月から10月までの累計は774,685トンで前年同期を4.5%下回っている。

 10月の総出荷量も前年同月割れとなったのは、国内向けが5.7%減の65,449トンと引き続き低調であったのに加えて輸出が15.1%減の9,017トンと大幅に縮小したことによる。ともに3ヵ月連続の前年同月割れである。

 うち国内向けの不振は、最大消費分野のフィルム向けが9.7%減の44,588トンと大きく落ち込んだのと、フィルム向けに次ぐ消費規模の加工紙向けが14.0%減の3,160トンとフィルム向けを上回る大きな縮小率になったことによる。
 フィルム向けの縮小には、安価な海外品の流入も少なからず影響していると見られる。フィルム向けの1〜10月の累計は466,141トンで前年同期を6.4%下回り、加工紙向けは37,179トンで同17.9%減となっている。
 その一方、電線被覆向けとパイプ向けは10月の出荷が前年を上回った。電線向けは12.1%増の2,836トン、パイプ向けは85.6%増の2,498トンとなった。しかしいずれも絶対量が小さいため同樹脂全体の縮小をカバーするまでには至らなかった。

 輸出の大幅減は、最大の輸出先である中国からの引き合いの縮小とオファー価格の続落に伴う同樹脂各社の“売り控え”によるもの。この結果、輸出の累計は同2.5%減の117,530トンとなった。