2008年12月05日
PH製品に対する中国の引き合いに回復の兆し
日・欧のPH大手の大幅減産で在庫が縮小か
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 わが国の大手商社ならびにフェノール(PH)メーカー筋によると、中国のPH誘導品企業からの引き合い件数が11月下旬以降に徐々に増えてきた。

 過去2〜3ヵ月は、PH、アセトン、ビスフェノールA(BPA)のいずれの製品も引き合いと注文が前年同月を大幅に下回り、オファー価格も急落してきた。
 しかし11月下旬以降は、3品目全てにわたって再び活発な引き合いが寄せられるようになっており、それに歩調を合わせるかたちで先ずは誘導・連産品のアセトンとBPAからオファー価格が底上げされつつある。

 アセトンの直近の提示CFR価格は、トン当たり520〜530ドルで、11月中旬以前に比べて20〜30ドル高くなっている。BPAは850ドル前後で、同じく20〜30ドル改善されている。

 こうした変化は、日本や欧州の大手PHメーカーが数ヶ月にわたって大幅な減産を続けてきたことによって、市場の在庫が急速に縮小してきたことためと見られている。したがって、PHについても今後はオファー価格が徐々に改善されていくと見る関係者が多い。