2008年12月10日
廃プラの有効利用率、07年は73%にアップ
プラ協がプラの生産・廃棄・再資源化状況を集計
【カテゴリー】:行政/団体(原料/樹脂/化成品、環境/安全、実績/統計)
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

 プラスチック処理促進協会は10日、プラスチック製品の07年における生産から廃棄・再資源化(リサイクル)にいたるまでの一連の流れを数量面で詳細に捉えてフロー図にまとめた資料集「プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況 2007年版」の内容を発表した。
 
 同協会独自の調査結果と公的データを統合して作成したもので、07年中にプラスチック製品がどれだけ生産され、どれだけの量が廃棄され、そしてどのような方法でどれだけの量が再資源化されたかが一目で容易に判断できる内容となっている。
 
 それによると、注目の廃プラ有効利用量は前年比1万トン増の772万トンとなり、それに伴い廃プラの総排出量に占める有効利用率は前年の実績を1ポイント上回って73%になったとされている。
 有効利用の内訳は、マテリアルリサイクル(MR)量が213万トンで前年比9万トン増、ケミカルリサイクル(CR)量が29万トンで同1万トン増、サーマルリサイクル(TR)量が481万トンで同8万トン減となっている。MRは引き続き着実な伸びを遂げたものの、CRはほぼ横這いで推移、そして前年まで拡大を続けてきたTRは減少に転じた。

未利用(単純焼却と埋め立て)の廃プラ量は271万トンで、前年を13万トン下回っている。
 
 同協会では、07年の実績でもう一つ注目される現象として、MR213万トンのうちの71%の152万トンが中国を中心としたアジア諸国への輸出で消化されている点を挙げている。前年に対する伸び率も17%と高い。ただし今年は、秋口以降は急速に縮小しているので前年とは異なる様相を呈する可能性があると指摘している。
 
 なお、07年の樹脂の総生産量は前年比20万トン増の1,465万トン、国内の樹脂製品の消費量は同11万トン減の1,103万トン、使用済み製品の排出量も同11万トン減の905トン、廃プラ総排出量も同11万トン減の994万トンとなっている。