2008年12月11日 |
積水化成品のオランダ工場が完成 |
高機能複合発泡樹脂「ピオセラン」を生産へ |
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、新製品/新技術) 【関連企業・団体】:積水化成品工業 |
積水化成品工業がオランダで建設中だった高機能複合発泡樹脂(商品名ピオセラン)の生産工場がこのほど完成し、試運転を開始した。来年早々から本格操業に入ることになりそうだ。 同工場は、欧州全域で生産される自動車の軽量化部材や、IT機器の梱包・搬送材向けを中心に同樹脂を安定供給していく役割を持つもの。生産能力は年産1,000トン。 「ピオセラン」は、ポリオレフィンのハイブリッド化によって発泡ポリスチレン(EPS)の持つ優れた剛性に加えて耐衝撃性や耐薬品性、さらには耐磨耗性などの強みも合わせて発揮するようにした新タイプの機能性発泡材料。 積水化成品は、国内(茨城と滋賀)に合計年産4,000トンの量産体制を確立して安定市場を確保、次いで台湾、中国・天津、米国の各地に同樹脂の製造・販売会社を相次いで設立してそれぞれ同1,000トン能力の設備でそれぞれの地域同時の需要の開拓を進めている。 今回のオランダ工場(SekisuiPlastics B.Vのオランダ工場)の完成によって、直接カバーできる市場範囲は、日、米、極東、西欧の世界4拠点全てに広がることになる。 これに続いて中国・蘇州にも同じ規模の工場を建設中で、来年春には完工の見込み。その結果、世界全体の供給能力は同9,000トンとなる。必要なベースポリマーは滋賀と台湾の工場から供給していく。 |