2008年12月15日
中国からの引き合いの輪が拡大 ポリオレフィンの提示価格も小反発
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社ならびにポリオレフィンメーカー筋によると、先週半ば以降、中国の樹脂加工企業やトレーダ筋からのわが国に対するポリオレフィンの引き合いの輪が広がってきた。

 これまでは、わが国各社の打診に対して明確な反応を示すところがほとんどない状況が続いていた。しかし、ここにきて複数の需要家やトレーダが新たな引き合いを寄せるようになってきており、希望価格も明確に示すところが増えてきている。

 L-LDPEやHDPEについてはトン当たりCFR800ドルから850ドルを提示する向きが多い。PPは750〜800ドルのオファーが多数を占めている。長期にわたる買い控えによって、手持ち在庫が適正規模を割り込むところが増えてきたことが大きいというのが関係者に共通した見方となっている。

 こうした動きが中国国内の樹脂の需要の回復を反映したものかどうかとなると疑問だとする向きがほとんどだ。先行きの需要については、各社とも、来年1月末の旧正月休暇明けの需要家ならびにトレーダ各社の動きを見るまで軽々に判断できないと引き続き慎重な構えを崩していない。