2001年05月11日 |
廃プラの燃焼試験、小型炉でもダイオキシン類は低濃度 |
プラ協の実験、焼却室出口で0.045ngどまり |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会 |
プラスチック処理促進協会は、2000年度の事業の1つとして先に実施した廃プラスチックの燃焼試験の結果を報告書にまとめて11日、その概要を明らかにした。 同協会が実施した試験は、炉床面積1.8平方メートル・燃焼室容積0.88立方メートルの小型焼却炉(ガス化燃焼式廃棄物小型焼却炉)を使って、一般廃プラスチックを燃焼した場合にダイオキシン類がどのていど発生するかを調べたもの。 同協会によると、98年度の実験で大型焼却炉に関してはダイオキシン類対策技術が確立されていることを確認しているが、今回は、小型炉でも十分に規制をクリアできるとのデ-タが得られたとしている。 今回の試験の結果、ダイオキシン類の排ガス中の濃度は燃焼室出口で0.045ng-TEQ/立方メートルであり、ダイオキシン類対策特別措置法の定める小型焼却炉の排出基準(0.1ng-TEQ/立方メートル)をクリアする低濃度であることが確かめられたという。 ただし、煙突での濃度は3.5ng-TEQ/立方メートルであり、国の小型炉(焼却量2トン未満/毎時)の排出基準である5ng-TEQ/立方メートルをクリアしたものの、燃焼室出口濃度に対して2けた高い数値であった点も明かにしている。この要因としては、(1)5時間以上の安定燃焼の確保を目指して空気量を抑制して供給した結果、ダイオキシン類が再合成されたこと(2)使用したバグフィルターの処理能力が排ガス量に対して約4倍と大きく吸着除去効率が上がらなかったこと(3)バグフィルター内部の残留ダスト分が排ガス量に対して多い比率となる条件が形成されたこと--などが挙げられると説明している。 |