2008年12月29日
BZの1月のACPはトン295ドルに
新日石が大手需要家と合意
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:新日本石油
ベンゼンの価格推移

 新日本石油によるBZ(ベンゼン)の来年1月のアジア地域における契約ものの価格(ACP)がトン当たり295ドル(運賃込み)に引き下げられることがこのほど決まった。

 大手需要家である日本や台湾などアジア地域のSM(スチレンモノマー)メーカーやPH(フェノール)メーカーなどと交渉を進めてきた結果、今年12月比で同15ドル引き下げることで決着したもの。国内価格は、キログラム当たり31.8円となる見込み。

 これで同社によるBZのACPは、今年7月の同1,325ドルをピークに6ヶ月連続で値下がりすることが確定した。7月比は77.7%安、前年同月比は70.1%安となる。

 BZの最近の需要は、世界各地のSMメーカーやPHメーカーの相次ぐ減産強化によって一段と縮小の度合いを強めている。しかも、先行するスポット価格が原油の国際相場の下降に連動するかたちで米国をはじめ各地で値下がりを続けている。

 このため、アジア地域の大手需要家はかねてから新日石に対して1月も引き続きコントラクトものの価格を引き下げるよう強く要請していた。