2009年01月05日
汎用樹脂の輸入が引き続き拡大
11月も軒並み前年を大きく上回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 汎用樹脂の輸入が引き続き活発だ。昨年11月の輸入通関数量もL-LDPEの16,726トンを筆頭にPPコポリマー、HDPE、PSの各樹脂が軒並み前年同月の実績を大きく上回っている。この中では、PSの前年同月比11.9倍とHDPEの同6.1倍が特に目を引く。
 
 これに伴う1月から11月までの累計も、4樹脂全てが前年同期の実績を上回っている。PSの2.2倍を筆頭に、PPコポリマーが93.8%増、HDPEが89.1%増、L-LDPEが37.1%増といずれも大幅な伸び率となっている点が注目される。
 
 11月の輸入では、極東・東南アジア諸国からの流入量の伸び率の高さが特に目を引く。これは、アジア最大の輸入国である中国が極端な買い控えを続けていることで窮地に陥ったこれらの国々が、比較的価格の高い日本市場に注目して積極的な売込みをかけてきたことによるものと見られる。
 こうした海外品の活発な流入は、需要不振に悩むわが国の樹脂業界にとって大きな圧迫要因となる。
 
 主要汎用樹脂の輸入の11月の通関数量と1〜11月の累計は別表の通り。

【関連ファイル】
主要汎用樹脂の08年11月の輸入通関数量と累計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1231147725.xls