2009年01月06日 |
宇部興産、ボーイング社と航空機材料の共同研究開発で合意 |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:宇部興産 |
宇部興産は6日、米国ボーイング社と航空機用の新しい材料技術開発を共同実施することで合意したと発表した。 第一段階として、ボーイングの民間航空機を対象に、エンジン付近の機体構造の軽量化およびコスト削減のための「耐熱性高分子マトリクス複合材料」開発に挑戦する。引き続き両社は、共同開発が可能な分野を探っていく方針。 契約期間は2年間とし、その後は双方の合意に基づき延長が可能となる。提携の金銭面での条件等は公表しない。 「今回の合意は、世界のどこであれ、最も優れた研究能力を利用するという当社の戦略を示す新たな例である」「日本の製造業の研究開発能力、特に材料技術に関する開発能力は世界中で高い評価を得ている。これを手始めとして、相互にメリットをもたらす長期的な共同研究体制を築いていきたい」とボーイングの先端研究開発部門であるボーイング・ファントム・ワークスの機体構造・製造・支援技術担当バイスプレジデント、フランク・ドーナー氏はコメントした。 また、宇部興産機能品・ファインカンパニープレジデントの紀平浩二氏は「当社はこれまでも航空宇宙用途に一部の材料を供給してきたが、今回の合意は、世界に通用する独自の航空宇宙製品を広く供給していくための重要な第一歩となる。ボーイングとは今後も長期的な関係を築いていきたい」と語った。 ボーイングは、世界最大の民間機及び軍用機メーカーで、民間航空会社だけでなく米国および関係国の軍に製品を提供している。一方、宇部興産は数多くの化学品・素材を自動車・家電製品などの市場に供給しており、独自開発のポリイミドや電解液などの機能性材料はパソコンや携帯電話などに使われている。航空宇宙分野では、人工衛星向け熱制御フィルムや高耐熱複合材料などが注目されている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1231215923.pdf |