2009年01月08日 |
昭和電工、半導体用次世代エッチングガスC4F6事業を拡大・強化 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:昭和電工 |
昭和電工は8日、米国エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ社と共同で、環境負荷の極めて小さい半導体向けエッチング用高純度ガスC4F6(ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン)の生産を行うと発表した。川崎事業所に設備を建設し、今年上半期に完工の予定。設備規模や投資額は非公開。 C4F6は、半導体に使用するシリコンウエハーを加工する工程で、ウエハー上に形成された薄い酸化膜をエッチング(注1)するために使われる。 従来のエッチング用ガスと比較して、微細加工性(注2)や選択性(注3)に優れているため、現在主流の線幅65ナノメートル(1ナノ=10億分の1)やそれ以下の微細加工分野で需要の拡大が見込まれている。 また地球温暖化係数は0.1未満(CO2の場合、係数は1)と、他のフッ素系エッチングガスと比べて極めて小さく環境負荷の抑制に貢献する。 昭電はこれまで、C4F6の粗製品(不純物を含むガス)をロシアに生産委託し、川崎事業所で高純度化して販売してきた。今回の新設備建設により、粗製品はロシアと川崎の2拠点となる。また川崎で一貫生産することにより供給体制の安定化を図る。 製品の高純度ガスC4F6は、昭電とエアープロダクツ・アンド・ケミカルズの両社がそれぞれのルートで販売する。 ■用語の解説 (注1)エッチング:電子回路等を作るために微細な溝や孔を膜に刻むこと。 (注2)微細加工性:細くて深い溝や孔を膜に刻みつけること。 (注3)選 択 性:酸化膜にのみ作用し窒化膜などの別種類の膜や、シリコンウエハーには作用しないこと。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1231385233.doc |