2009年01月19日
ポリオレフィンの内需が一段と縮小
12月も1月も主力品種が大幅減に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィン各社によると、ポリオレフィン3樹脂の国内需要は昨年12月以降一段と縮小が進行しているという。
 
 昨年11月の国内向け出荷数量の対前年同月比は、LDPEが29%減、HDPEが26%減、PPが32%減という記録的な縮小となった。しかし続く12月と1月は11月以上の落ち込みが続いているという。
 安定成長が続いていた自動車関連の需要が12月以降にさらに減少していることに加え、食品向け包装材の需要も急激に減少している模様。自動車関連の需要の縮小は自動車各社が一斉に大幅減産に踏み切ったことによるもので、したがって今後もこの分野の回復は期待できないと見る関係者が多い。一方の食品包装関連の需要の不振は、加工企業やコンバータさらにはその先のユーザーである食品企業の間に原料の先安観が広まっていることが大きく影響してのものと見られている。このため、レジンから加工製品にいたるまでの市中在庫が適正規模まで消化されないと低迷状態から脱却できないとの見方が一般的となっている。
 
 また輸出も、中国からの引き合いの低迷に加えて提示価格が安いこともあって引き続き前年を大幅に下回る状況が続いている。
 
 このためポリオレフィンメーカーの中には、平均稼働率の引き下げにとどまらず保有プラントの一部について運休措置を講ずることを検討するとことろが増えてきている。