2009年01月20日
SMの出荷、12月も前年比31%減と不振
年計も前年を18%下回って294万トンどまり
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が20日に明らかにしたところによると、SM(スチレンモノマー)の昨年12月の総出荷数量は213,698トンで前年同月の実績を31%下回った。12ヶ月連続の前年同月割れである。

 この結果、08年の総出荷数量は294万500トンとなった。史上最高を記録した前年の実績を18%下回っている。

 12月の出荷の内訳は、国内向けが前年同月比28%減の117,522トン、輸出が同34%減の96,176トンとなっている。国内向けは10ヵ月連続の前年同月割れとなった。AS樹脂向けが同6%増となったのを除いて全ての需要分野向けがマイナス成長となった。主力のGP・HI向けの同31%減を筆頭にABS樹脂向けの同36%減、合成ゴム向けの同39%減などいずれも大幅な縮小となっている点が注目される。
 輸出は12ヶ月連続の前年同月割れとなった。中国からの注文の激減が最大の要因だが、引き合い価格がわが国のSM各社の希望価格を大きく下回ったことも少なからず影響した模様。

 他方、12月の総生産量は211,28トンで前年同月を30%下回った。定修プラントが皆無であったにもかかわらずこれまで以上に大幅な減産となった。13ヵ月連続の前年同月割れである。

 一方の年計の出荷量の内訳は、国内向けが前年比11%減の173万7,144トン、輸出が同26%減の120万3,356トンとなっている。うち国内向けは、全ての需要分野向けが前年を下回った。合成ゴム向けは0.4%減にとどまっているが、他の分野はGP・HI向けの10%減、ABS樹脂向けの12%減、EPS向けの21%減など軒並み大幅な縮小となっている。どの分野向けも9月以降の急激な落ち込みが目を引く。
 
 年間総生産量は286万3,407トンで、史上最高を記録した前年の実績を19%下回った。年前半は前年同期比12%減であったが、後半は同27%減と大きく落ち込んだ。