2001年05月10日
藤沢薬品、動物薬事業を米国・シェリング・プラウ社へ譲渡
事業は武田シェリング・プラウ アニマルヘルスに組込み
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:武田薬品工業、藤沢薬品

 藤沢薬品工業と米国シェリング・プラウ・コーポレーション(SP社)の日本法人のシェリング・プラウ社(SPKK社)は10日、藤沢薬品の動物薬事業をSPKK社に営業譲渡することで合意した、と発表した。
 藤沢薬品は、特薬事業部において主に国内の家畜、水産養殖市場を対象として、年間20数億円規模の事業を展開している。譲渡の対象は、これら製品に関する製造承認、商標権、特許権、各種契約および製品在庫など、動物薬事業の若干の例外を除く全ての資産となる。また、営業要員約10名がSPKK社に移籍する。
 SP社は世界的製薬企業で、動物薬事業においても2000年の売上が約7億2,000万ドルで、業界第6位の規模を持つ。しかし、世界第3位の規模の日本市場においては、最近まで直接の事業展開をしておらず、昨年にSPKK社を通じて武田薬品工業と動物薬事業の合弁会社の武田シェリング・プラウ アニマルヘルス(TSA社)を役立、日本でのプレゼンスの強化に乗り出してきている。藤沢薬品からSPKK社に譲渡された動物薬事業はTSA社に組み込まれることになる。
 今回の営業譲渡により、SP社は日本における動物薬事業の一層の強化を急速に進める事が可能となる。一方、藤沢薬品は、産業向け製品事業においては世界市場で大きなシェアを有する化成品事業に資源を集中、工業薬品・食品添加物グルコン酸類、食品添加物エリソルビン酸ソーダのトップメーカーとしての地位の維持・強化を図る。