2002年05月13日
信越化学、塩ビ樹脂20円値上げ、6月1日納入分から
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:信越化学工業

 信越化学工業は8日、塩化ビニル樹脂の国内向け販売価格を1キログラム当り20円以上値上げすることを決めたと発表した。6月1日納入からの実施を目指して交渉に入る。
 
 塩ビ樹脂は、住宅着工の低迷や、公共投資の抑制などから国内需要が大きく落ち込んでいる。一方、年初から世界的にソーダ需要の低迷が続く中で塩素評価が高まり、中間原料EDCが高騰を続けている。ナフサ価格の大幅上昇もあって、塩ビの事業収支はきわめて悪化しており、事業の存続と塩ビの安定供給維持のために価格修正実施を決めたと説明している。
 
 なお、塩ビ原料価格の高騰は世界的な傾向で、東南アジアでは塩ビ市況も上昇局面にある。欧米でも値上げが続いている。