2009年02月04日
汎用樹脂の国内向け出荷、4Qが特に大幅減
メーンのフィルム用や射出用が軒並み減少
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 経産省化学課は4日、汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とポリスチレン)の昨年の品種別出荷実績を取りまとめた。

 それによると、主要品種は年計も年下期合計も第4四半期合計も全て前年の実績を大きく割り込んでいる。特に第4四半期の縮小率が極めて大きい点が注目される。

 LDPEの最大品種のフィルム用は、年計が9%減、年下半期が18%減、うち4Qが26%減で、4Qの不振が鮮明に浮き彫りされるかたちとなっている。他の3品目も同様だ。高密度ポリエチレン(HDPE)のフィルム用は年計が13%減、下半期が21%減、うち4Qが32%減に、またPPの射出成形用は年計が12%減、下半期が18%減、4Qが32%減に、そしてPSの包装用は年計が6%減、下半期が12%減、4Qが23%減と、全て4Qの大幅な落ち込みが目立つ内容となっている。
 ポリエチレンのフィルム用の減少は、海外から安価なPE袋やレジンが活発に持ち込まれたことによるもの。PPの射出成形用の落ち込みには、自動車業界の減産と大手日用雑貨メーカーによる海外レジンの輸入の増加が大きく影響していると見られる。PSの包装用の縮小は、エンドユーザーによる他の材料への切り替えとの薄肉化の進展が少なからず作用していると見てよさそう。