2009年02月05日
汎用6樹脂の対中輸出、12月は2品目が前年超えに
年計では6品目全てが前年を大幅に下回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 汎用樹脂の昨年12月の中国向け(香港向けを含む)輸出通関数量は、合計6品目のうちLDPE(低密度ポリエチレン)とPP-C(ポリプロピレンコポリマー)が前年同月を上回ったものの、HDPE(高密度ポリエチレン)、PP-H(ポリプロピレンホモポリマー)、PS(ポリスチレン)、PVC(塩ビポリマー)の4品目は引き続き前年同月を大幅に下回った。
 
 この結果08年の年計は、6品目全てが前年の実績を下回る事態となった。しかも縮小率がいずれの樹脂も極めて大きい点が注目される。
 
 これら6品目の対中輸出は07年末を境に大幅な縮小が続いている。12月も4品目が前年を下回ったため、合計6品目のうちの過半の品目が前年を下回る事態が12ヵ月にわたって続く結果となっている。過去12ヵ月のうち1月、3月、4月、6月、8月、11月の計6ヶ月は6品目全てが前年割れとなっており、5月、9月、10月の3ヶ月は5品目が、そして2月、7月、12月の3ヵ月は4品目がそれぞれ前年を下回っている。
 
 多くの品目が長期にわたって前年割れを続けている。うちLDPEは12月こそ前年を10.2%上回ったものの、それまでは17ヶ月にわたって前年割れを続けていた。PP-Hは13ヶ月連続の、PVCは10ヵ月連続の、HDPEは7ヵ月連続の、PSは5ヵ月連続の前年同月割れとなっている。PP-Cは12月が2ヵ月振りの前年超えとなったが伸び率は0.03%にすぎず、実際には横並びといえる。その12月を含めて昨年1年の間でPP-Cの対中輸出が前年を上回った月は4ヵ月だけである。
 
 これら汎用樹脂の昨年の出荷は軒並み前年を大幅に下回った。関係者の当初の予想と大きくかけ離れた姿となったわけだが、それには年亜終盤に特に顕著となった内需の落ち込みに加えて、中国向け輸出の大幅な縮小も少なからず影響している。

 汎用6品目の昨年12月の中国向け(香港向けを含む)輸出通関数量と年計は別表の通り。

【関連ファイル】
汎用樹脂の08年12月の中国向け輸出通関数量と年計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1233807790.xls