2009年02月05日
極東のエチレン相場、小幅ながら続伸
中国のCFR価格はトン670〜680ドルに
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 複数の大手商社によると、極東におけるエチレンのスポット相場が2月に入っても小幅ながら続伸している。
 最大の輸入国である中国の直近のCFR価格はトン670〜680ドルとなっており、1月末の平均価格を15〜20ドル上回っている。1ヶ月前に比べると50ドル上がったと指摘する向きが多い。約2ヶ月で230ドル前後値上がりしたことになる。

 ここにきての急回復には、韓国と台湾が極東全域の石油化学製品の需要の縮小に対処して昨年11月からエチレンの大幅減産を続けてきたことによって誘導品の市中在庫が急速に減少し、それにつれて多くの誘導品の相場が押し上げられてきたことが大きく影響していると見られている。また、最近になってのナフサの反騰も後押しの材料の一つとなっている模様。

 今後も、中国の旧正月休暇明けに伴って誘導品に対する同国からの引き合いが増えてくればさらに上がっていくことになりそう。
 ただし大手商社の中には、最近になって韓国や台湾の石油化学企業の多くが減産を解除する傾向にあるので先行きはいまひとつ掴みにくいと述べる担当者も少なくない。