2001年05月08日
ドイツBASF社、メキシコで特殊スチレン系樹脂工場を建設
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:BASF

 ドイツのBASF社はメキシコのアルタミラ市で同社の特殊スチレン-ブタジエン・スチレンコポリマー(SBS)樹脂である『スタイロラックス』(商品名)の大型生産工場を建設する。2003年初めの完成、稼働を目指して、先ず年産能力4万5,000トンの設備を建設する。主に北米自由貿易協定(NAFTA)加入国と南アメリカのエンドユーザに供給する予定である。

 『スタイロラックス』は優れた透明度と衝撃強度を持ち、特にフィルムラップ、飲料用カップを含む包装用途に適している材料である。他の用途にはハンガー等の射出成形品もある。

 今回のプロジェクトについて、BASFのスチレン系樹脂事業部長ワーナー・プレトーリス博士は「今回の投資により、世界最大のSBS市場へより容易に製品を供給できるようになる」とコメントした。また、プレトーリス博士によると価格変動が受けにくいのを特徴としているSBS特殊樹脂製品は汎用樹脂の補体ともなる。

 BASF社はヨーロッパでもスタイロラックスの増設を進めている。このほど、ベルギーのアントワープにある工場の増設が完成し、生産能力が1万5,000トン/年増えて、3万5,000トン/年となった。また、来年の初めにも3万トン/年の新工場が稼働する予定。さらに年内までにはドイツのルートヴィヒスハッフェン本社にある1万5,000トン/年の工場を増設し、生産能力を2万トン/年の規模とする。