2009年02月06日
東ソーがVCMの対中輸出価格を再引き上げ
2月分を前月比トン50ドル高の550ドルで契約
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーは、中国向けVCM(塩ビモノマー)の2月の輸出価格(CFR価格)をトン当たり550ドルに引き上げることにしてこのほど同国の大手PVC(塩ビポリマー)企業ならびにディストリビュータ各社の同意を得た。
 
 1月の価格に対しては同50ドル値上げとなる。3ヵ月連続の価格是正で、最近のボトムとなっている昨年11月分に比べると同150ドルの改善が実現したことになる。
 
 これには、中国におけるカーバイト法国産塩ビの総コストが環境規制の強化や物流費の膨脹等でエチレン法を上回る事態となってきたことが大きく影響している模様。これを裏付けるように、エチレン法VCMの昨年12月の中国の輸入通関数量は前年同月の63.8%増、前月の2.29倍の106,097トンに急拡大している。トップシェアは東ソーを中心とした日本勢が引き続き確保しており、今年に入ってからは拡大傾向に一層拍車がかかっている模様。
 わが国の塩ビメーカーや大手商社の多くは、今後も中国の需要家の間ではエチレン法塩ビに対する存度がさらに高まっていくと予想している。