2009年02月20日
SMの中国向け価格が久々に上昇
直近のCFR価格は730〜740ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 SM業界筋によると、スチレンモノマー(SM)の中国向けの契約価格が旧正月休暇明けから上昇してきた。
 
 直近の契約価格は、CFRベースでトン当たり730〜740ドルとなっている。旧正月休暇前の契約価格は同650ドル前後であったので、およそ13%上がったことになる。

 わが国のSM各社は、かねてから輸出比率が高くしかも中国に対する依存度が極めて高いだけにここにきての中国向け価格の回復は久々の明るい材料と言える。

 上昇に転じた最大の要因は、中国からの引き合いが活発になってきた点にあるようだ。長期にわたる日本、韓国、台湾といったアジア諸国のSMメーカーが内外の需要の減少に対応して大幅減産に踏み切るとともに採算割れとなった対中輸出を抑制してきたことで中国国内のSM誘導品の在庫が縮小してきたことが直接の引き金になっていると見られている。また、原料のベンゼンとエチレンの国際価格がともに反発してきたため中国国内の多くの需要家の間に再びSMの先高観が生まれてきたことも少なからず影響している模様。

 ただし、今後も引き続き上昇を続けるかどうかについてはSM各社とも全く予想が立たないとしている。