2009年02月25日
極東のオレフィン市況が反落
市場に需給緩和感が広がる
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、極東地域におけるオレフィンのスポット価格の下降に加速がついてきた。
 
 取引量の多寡によってばらつきガあるが、直近のCFR価格はエチレンがトン当たり660〜690ドル、プロピレンが同680〜700ドルとなっている。1週間でエチレンもプロピレンも20ドル前後下がったことになる。中国の旧正月休暇明けの価格に比較するとほぼ30ドル下がったと指摘する向きが多い。
 
 その要因については、原料ナフサの国際スポット価格が下降線をたどりはじめたことと、韓国や日本のエチレンセンターの多くがエチレンプラントの稼動率維持のため中国にエチレンとプロピレンを積極的に輸出するようになってきたことが大きいと分析する向きが多い。
つまり、中国の誘導品メーカーとトレーダーの間にオレフィンの需給緩和感と先安観測が急速に広まりだしたことが最大の要因という判断である。

 ナフサ価格が反騰する可能性は低いと見られるので、今後もオレフィンの極東相場は弱含みで推移すると予想する向きが多い。