2009年03月02日
汎用樹脂の輸入、1月も引き続き活発
多くの品目が前月と前年を大幅に上回る
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 財務省の1月の貿易速報によると、汎用樹脂の輸入は1月も引き続き活発であった。L-LDPE、PPコポリマー、HDPE、PPホモポリマー、PSの5品目の全てが前月の輸入通関数量を上回っており、うちL-LDPEを除く4品目は前年同月の実績に対しても大幅な伸びとなっている。

 前年同月比が最も高かったのはPSで、実に14.0倍に膨らんでいる。またHDPEも12.1倍に達している。さらにPPホモポリマーは2.9倍、PPコポリマーは49.0%増とともに目覚しい伸びを遂げている。いずれも、大幅な前年同月超えとなった12月をさらに上回る規模となっている。

残るL-LDPEは、5品目の中で唯一、1月の実績が前年同月を下回った。縮小率も33.9%と大きい。これは、三菱化学・鹿島事業所内の第2エチレンプラントの火災事故の発生によって日本ポリエチレンによる同樹脂の供給力が大幅に縮小したのをカバーするために同社ならびに大手商社が昨年1月に海外からの大量の緊急輸入に踏み切ったことの反動が出たもの。しかし、前月に対しては14.0%増となっており、他の樹脂と同様に依然として拡大傾向をたどっている。

 各樹脂の1月の輸入通関数量は以下の通り。かっこ内の左は前月比。右は前年同月比。
▽L-LDPE=14,897トン(114.0%) (66.1%)
▽PP-C=14,841トン(155.1%)  (149.0%)
▽HDPE=9,013トン(111.9%)  (12.1倍)
▽PP-H=7,674トン(127.1%) (290.8%)
▽PS=2,299トン(127.9%)  (14.0倍)