2009年03月19日
PPフィルムも出荷不振が続く
OPPもCPPも7ヵ月連続の前年割れ
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本ポリプロピレンフィルム工業連合会

 日本ポリプロピレンフィルム工業連合会の集計によると、OPP(PP延伸フィルム)もCPP(PP無延伸フィルム)も2月の出荷数量が前年同月の実績を大きく下回った。この結果、両品種ともに7ヵ月連続の前年同月割れとなった。PEフィルム同様に需要不振が長期化の様相を帯びてきた。
 
 OPPの2月の総出荷数量は16,913トンで、前年同月を13.8%下回った。これまで以上の大幅な落ち込みとなっている。最大消費分野の食品包装用が9.4%減となったこともさることながら、期待の工業用その他が25.0%減、雑貨・繊維用が11.0%減とともに大幅に縮小したことが響いている。全ての分野が7ヵ月連続の前年割れとなっている。
 
 一方のCPPの総出荷数量は10,994トンで、前年同月を15.3%下回った。これも最近見られなかった大幅な縮小率となっている。OPPの場合と同様に、食品包装用が10.8%減と引き続き不振であった以上に、工業用の61.4%減と繊維・雑貨その他用の16.3%減が大きく足を引っ張っている。うち工業用は12ヵ月連続の前年同月割れとなっている。食品用と繊維・雑貨その他用は7ヵ月連続しての前年割れである。
 
 PPフィルム各社は、この3年あまり、主力の食品包装分野の需要が頭打ちとなってきたことに対処して工業部品の包装分野の市場開拓に力を入れてきた。その結果06年と07年は一定の成果が得られてきたが、その後は電子・電機産業や自動車産業の生産活動の縮小が響いて長期不振に陥っている。

【関連ファイル】
2月実績
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1237425166.xls