2009年03月23日
大洋塩ビ、4月の中国向け価格も引き上げへ
3月比トン25ドルアップの700ドルでオファー
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:大洋塩ビ

 大洋塩ビはこのほど中国の大手塩ビ加工企業ならびに大手トレーダー各社に対して、PVC(塩ビポリマー)の4月分の輸出価格をCFRトン当たり700ドルに引き上げたい考えを示し、交渉を開始した。
 
 同社は、中国向け輸出価格については3月分を前月比同20ドル高の同675ドルとすることで先週はじめに中国国内の需要家ならびにトレーダ各社と合意したばかり。4月分はさらに同25ドル引き上げることにしたもので、これが受け入れられると昨年12月の同580ドルをボトムに4ヵ月連続の値上げが実現することになる。
 
 今回同社が4月分についても値上げすることにしたのは、VCMやナフサさらには燃料の価格が軒並み上昇しはじめているため。一方、最近の中国のエチレン法塩ビの需給バランスは、中国の需要家各社による在庫調整の進展もあっての国内実需の順調な回復と、カーバイド法塩ビのコスト競争力の低下によるエチレン法塩ビの人気の復活が重なって急速に引き締まってきている模様。このため4月分についても、引き続き優位な立場で交渉していけると見られる。