2009年03月24日
BZのアジアのスポット相場が続伸
リファイナリーの減産も効いて460ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、BZ(ベンゼン)の極東のスポット相場が先週明け以降一段と上昇してきた。

 最大の輸出国である韓国の直近のFOB価格はトン当たり440〜450ドル、また、大口消費国である中国のCFR価格は同460ドル前後となっている。ともに1ヵ月で同100ドル上がったことになる。最近のボトムの昨年12月の平均価格に比べると同200ドル強の値上がりとなる。
 また、3月のアジア地域のコントラクトものの価格(ACP)を同60ドル前後、米国のコントラクトものの価格(USCP)を同70ドル前後それぞれ上回っている。

 こうした急速な回復には、アジア各国のリファイナリーと石油化学企業の大幅な減産の継続による需給バランスのタイト化が大きく寄与しているというのが各商社に共通した見方。また、主要誘導品の一つであるスチレンモノマー(SM)に対する中国の需要が徐々に回復してきたことも加速要因の一つと指摘する向きもある。

 4月以降についても、特に日本国内の場合はリファイナリーの定修が集中するので需給が一段と引き締まることになり、それに伴い極東地域の市況がさらに上向くと予想する向きが多くを占めている。