2009年03月24日
SPDC、L-LDPEの輸出価格を再引き上げへ
アジア諸国向けを1,000ドル超で提示
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:サウディ石油化学

 サウディ石油化学(SPDC)はこのほど、中国ならびに東南アジア諸国の大手ポリエチレン加工企業とトレーダー各社に対して直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE・商品名QAMAR)の4月のCFR価格をトン当たり1,000〜1,010ドルに引き上げる意向を示して折衝を開始した。
 
 ナチュラル品種を同1,000ドル、高透明品種を1,010ドルとする考え。3月の引渡し価格に比べると、ともに同30ドル高となる。
 これが受け入れられると、昨年12月の同800ドルをボトムに4ヵ月連続の値上げが実現する。また、昨年10月いらい6ヵ月振りの同1,000ドルの大台超えともなる。
 
 同社が同樹脂の再値上げに踏み切ることにしたのは、およそ1ヵ月前に同900ドル前後まで下がったアジア全域におけるL-LDPEのスポット相場が、その後じわじわと反騰して1,000ドル前後に上がってきたことから同地域の需要家を十分説得できると判断したため。
 同樹脂のアジア地域の4月以降しばらくの間の需給バランスは、サウジ・シャルクやシンガポール・エクソンモービルの大型プラントが定修のため相次いで運休するので急速に引き締まると見られている。