2009年03月25日
旭化成ケミ、SM2号機の定修を完了
トータルの稼働率は80〜85%に抑制
【カテゴリー】:経営(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ

 旭化成ケミカルズは今週明けから同社水島工場内のスチレンモノマー(SM)第2号機の運転を再開した。2月末から実施していた定修が予定通り22日に終了したため再稼動したもの。 
 同社が現在保有しているSMプラントは、今回再稼動した年産288,000トン能力の第2号機と、10〜11月に定修が予定されている同390,000トン能力の第3号機の計2基。過去約1ヶ月は、このうちの2号機が止まっていたため総生産量が両プラントのフル稼働時の60%弱にとどまっていた。
 今回第2号機が再稼動したことで同社の総生産能力は678,000トンとなる。わが国では最大規模で、わが国全体の設備能力の21%を占める。

 しかし同社では、内外の需要がまだ回復していないためしばらくは両プラントとも稼働率を抑えていく考え。当面のトータルの稼動率は80〜85%の範囲内となりそう。
 SM業界では、ほとんどメーカーが需要の低迷に対処してかつてない大幅な減産を続けている。2月も総生産量が199,100トンにとどまり、前月を4%、前年同月を23%それぞれ下回った。SMメーカー8社の総設備能力は年産327万8,000トンで、月単位では273,000トンとなる。したがって2月の単純稼働率は73%ということになる。
 もっとも、SM業界内部には内外の需要が4月からある程度盛り返すと見る向きが増えており、したがって4月以降の全体の稼働率はもう少し改善される公算が濃厚といえる。