2009年04月02日
昭和電工、世界最高出力 植物育成用4元系赤色LED素子を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術(経営)
【関連企業・団体】:昭和電工
超高輝度4元系LEDランプ

 昭和電工(高橋恭平社長)は2日、植物育成に最適な波長光を発する4元系(四つの元素から構成される)赤色LED素子の開発に成功、サンプル販売を開始したと発表した。

 赤色LED素子は、植物育成に最適な波長660nmの世界最高発光出力を達成したことから、レタスなどの野菜を人工光で栽培する植物工場への用途が期待される。植物工場は、気候変動に左右されない安定的な食料生産体制、多毛作による高い食物生産性、害虫・病気の被害を受けないことによる無農薬化等の利点から、今後飛躍的な拡大が予想されている。

【赤色LED素子の特長】
(1)4元系の赤色LED素子として初めて波長660nmの発光層を独自技術により開発したこと
(2)660nmのLED素子として世界最高の発光出力11mWを達成したこと
(3)素子電極の形状と配置並びに素子表面の処理に同社の最新技術を施すことにより、LEDランプの外部量子効率が高出力の3元系製品に比べ約3倍(当社比)となったこと
(外部量子効率:投入電気エネルギーに対して、外部へ放出される光エネルギーの割合、単位:%))

 同社では、既存のLED素子の生産設備を利用して今回の新製品を本格生産していくとともに、多くの種類の野菜と果実に対する早期育成効果の実証データを揃えて本格企業化したい考えだ。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1238640631.doc