2009年04月06日 |
プラ容器包装の再商品化、2月は前年の12減 |
年度計は初の前年割れの可能性も |
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会 |
日本容器包装リサイクル協会が容器包装リサイクル法に沿ってリサイクル事業者に委託しているプラスチック製容器包装の2月の再商品化(リサイクル)数量は27,096トンで、前年同月の実績を12.3%下回った。3ヵ月振りの前年同月割れである。 この結果、昨年4月から今年2月までの累計は331,153トンとなった。前年同期を1.5%下回っている。残る3月が前年同月を大きく上回らなければ、年度トータル量が前年度を下回ることになる。その場合は、プラスチック製容器包装が容器包装リサイクル法に基づいてリサイクルされるようになった平成12年度いらい初のマイナス成長となる。 プラスチック製容器包装の2月のリサイクル量が前年同月を大きく下回ったのは、同容器包装のうちの圧倒的多数を占める「その他プラスチック製容器包装」(食品用白色の発泡スチロール製トレーを除くプラスチック製容器包装)のリサイクル量が前年同月を12.3%下回って27,027トンにとどまったため。 その要因は、(1)かねてから毎年の入札で優遇措置を受けている材料リサイクル(プラスチック製品化)の伸びが6.4%にとどまったこと(2)ケミカルリサイクルが軒並み前年同月を大きく下回ったことの2点にある。 材料リサイクルが伸び悩んだのは、一般景気の落ち込みで再生パレットや再生ペレット等の需要に陰りが生じてきたためと見られている。一方のケミカルリサイクルが全てマイナス成長となったのは、材料リサイクル優先の入札制度によってもともと原料の廃プラを十分に確保できないままこていることが大きく影響していると分析する関係者が多い。 一方、同協会が全国の市町村から2月に引き取ったプラスチック製容器包装の総数量は45,509トンで、前年同月を0.5%下回った。4月からの累計は553,563トンで、前年同期を4.1%上回っている。うち、その他プラスチック製容器包装は2月が45,444トンで同じく0.5%減、累計が552,824トンで同4.1%増となっている。 その他プラスチック製容器包装の2月のリサイクル実績と累計は以下の通り。かっこ内は前年比。 ▽プラスチック製品化=13,641トン(106.4%) 152,263トン(114.5%) ▽熱分解油化=231トン(71.3%) 2,348トン(61.5%) ▽高炉還元材利用=1,292トン(47.3%) 13,870トン(49.5%) ▽コークス炉化学原料化=10,595トン(91.0%) 123,599トン(99.8%) ▽合成ガス化=1,268トン(38.4%) 38,392トン(82.2%) 合計=27,027トン(87.7%) 330,471トン(98.5%)。 |