2009年04月07日
SMの中国向け価格が急上昇、引き合い活発化で1,000ドルに迫る
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 SM(スチレンモノマー)メーカー筋によると、中国向けのSMの価格が先週半ば以降に急上昇してきた。直近のCFR価格は、3,000トン積みの場合でトン当たり970〜980ドル。10日前の平均価格に比べると90〜100ドル高となっている。関係者の多くが1,000ドルを超えるのが時間の問題と見ていたが、現在はその直前で横這いを続けている。

 中国向けSM価格の急上昇は、中国国内各地のABS企業やPS企業の多くが日本、台湾、韓国といったSM輸出国に対してこれまで以上に活発な引き合いを寄せてきはじめたことに伴うもの。極東のSM企業は、原料ベンゼンとエチレンの価格が高騰しているので、中国からの引き合いの活発化を機にすかさず値上げに踏み切っている。

 ただし日本の多くのSM企業は、4月に入っても従来からの減産計画を大幅に緩和する戦略を取っていないため、最近の引き合いに十分対応できないところもある。