2009年04月08日 | |
三菱樹脂がガラスに代わるハイガスバリアフィルム | |
太陽電池などのフロントパネル向け 15日から発売 | |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:三菱樹脂 |
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三菱樹脂(吉田宏社長、東京・中央区)は7日、次世代太陽電池や有機ELデスプレイ、電子ペーパーなどのフロントパネル向け素材として、ハイガスバリアフィルム「ビュー バリアフィルム VIEW-BARRIER」を15日から売り出すと発表した。 同フィルムは優れたガスバリア性に加えて、反射防止性、UVカット、視野角特性などの機能を持つ。世界最高水準の水蒸気バリア性がある透明蒸着ハイガスバリアフィルム「X-BARRIER」のシリーズとして、国際市場に事業展開する。 有機薄膜型や色素増感型の太陽電池の技術開発によって、有機薄膜型フィルム状太陽電池の実用化が見込まれる中、色素増感型太陽電池をロールtoロールプロセスで生産する技術が開発されるなど太陽電池の軽量・薄型化、フレキシブル化が進んでいる。これに伴いフロントパネル向けのガラスパネルの代替品として使用される高機能フィルムに対し、より高度で多様な機能が求められている。 同社では昨年7月より透明フィルムとして世界最高水準となる10-4(g/m2・d=1日当たり1gあたり)レベルの水蒸気バリア性を実現した。太陽電池部材や高度医療・医薬品向け包装材として市場が広がっているとしている。 VIEW-BARRIERはパネル表面部材として求められる反射防止性やUVカット、防眩性、電導性、低収縮性、加工適正を備えている。ポリエステル、ナイロンなどのフィルムにシリカを真空蒸着してつくる。10月1日から太陽電池のバックシートバリアも発売する。 薄くて割れない特性があるためガラスに代替できるが、印刷技術で半導体を作れるようになっているので、コスト的にも数千億円の設備費を1億円以下に節減できるとして、ガラス基板にとって代わる分野の開拓も目指す。 同社はこの製品を15日から17日まで東京ビッグサイトで開かれるFPD部品・材料展に出展する。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1239092039.pdf |