2009年04月08日
アジアのオレフィン相場が急騰、プロピレンは900ドル台に
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
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 アジア地域におけるオレフィンのスポット相場が今週に入って急騰してきた。大手商社筋の情報によると、直近のエチレン相場は極東でCFRトン当たり720〜730ドル、東南アジアで670〜680ドルで、1週間前に比べるといずれも30ドル前後高くなっている。

 プロピレンのCFR価格は極東で900ドル、東南アジアで850ドルで、1週間前の価格をおよそ100ドル上回っている。特にプロピレンの上昇幅の大きさが目を引く。2週間前に対比すると200ドルもの値上がりとなる。エチレンとの間でこれだけの値差がつくのもきわめてめずらしい。

 これには、中国向けのポリプロピレンの価格が急上昇してきたことが大きく影響していると見られる。最近のPPの中国の輸入価格の平均はトン1,000ドルの大台を突破して1,030〜1,050ドルに達している。ヤーン用品種が需要期入りしたことで一気に150ドル前後の値上がりとなっているもの。エチレンと異なり、中東からの流入がほとんどない点も高騰の誘発要因のひとつとなっており、このため今後も引き続き強含みで推移すると見る商社が多い。