2009年04月13日
ポリオレフィンの在庫、3月末は大幅に縮小
ポリエチレンは昨年夏いらいの2ヵ月台に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィン各社の在庫が一気に縮小してきた。特にポリエチレンの縮小振りが目覚しく、ほとんどのポリエチレンメーカーは3月末の在庫率が久々に3ヵ月分を切ったと述べている。LDPEで2.7〜2.8ヶ月分、HDPEで2ヵ月台半ばとなった模様。

 LDPEの月末在庫率が3ヵ月分を割り込むのは昨年7月いらい、HDPEの場合は昨年8月いらいとなる。
 両樹脂とも、適正在庫率は2ヵ月前後とされている。それが昨年12月や今年1月はともに4ヵ月分に達し、季節調整済みの場合でもLDPEの場合は4ヵ月分を超えて各社の財務内容が著しく圧迫されていた。そこで各社とも1月から減産を大幅に強化するとともに、輸出にドライブをかけて在庫の圧縮に取り組んでいたが、3月末になってその成果がはっきり現れてきたもの。ともに適正規模にかなり近づいたことになる。

 同じポリオレフィンのポリプロピレン(PP)の在庫率も3月末には3ヵ月強まで縮小した模様。12月や1月は同じく4ヵ月台であり、2月は若干縮小したもののなお3.7ヶ月分であったがその後の1ヶ月でポリエチレン同様に大幅な縮小となったもの。この場合も減産の徹底と輸出の拡大が大きな効果を上げている。

 4月以降については、ポリオレフィンメーカーの多くが定修に入るので在庫が再び大きく膨らむことにはならないと予想される。