会見する左から、宇田川、田代、土屋の各氏

　東ソーは16日、同日の取締役会において取締役相談役に退くことが内定した田代圓・代表取締役会長（CEO)と、代表取締役会長（CEO)への昇格が内定した土屋隆・代表取締役社長、ならびに代表取締役社長就任が内定した宇田川憲一・常務取締役の新首脳陣3氏の記者会見を開いた。

　冒頭、田代会長が今回の役員異動を決めた背景について「今後のさらなる成長と収益ならびに事業基盤の強化には経営体制の若返りが不可欠と判断したから」と説明。そして、新社長に宇田川常務を選んだ理由については「様々なプロジェクトを手がけてきたことからも判断できるように新しい事業の構築力に優れ、しかもバランス感覚も豊かなので十分なリーダーシップを発揮して社の発展に大きく貢献していくと考えたから」と述べた。また、自らの今後の役割に関しては「必要に応じてアドバイスしていくだけ」と、文字通りの相談役に徹する考えを示した。

　一方、会長に就く土屋社長は「田代会長の後を受けて、グループ全体の発展に微力を尽くしていっことになった。08年度は厳しい決算となったが、宇田川新社長は様々な経験を持っているのでともに手を携えてグループ全体でV字型の回復を果たしていきたい」と語り、宇田川新社長と役割を分担しながらともにグループ全体で早期に業績の建て直しを図っていく考えを示した。

　また、新社長に選任された宇田川常務は「先週金曜日に指名を受けたばかりなので、今の段階で具体的な経営施策を述べるのは差し控えたい」としたうえで、「ビニル・イソシアネートチェーンを中心としたコモディ部門とエチレンアミン等の機能商品によるスペシャリティ部門の両軸をバランスよく拡充させることでハイブリッドカンパニーとしての発展を目指していきたい」と意欲旺盛なところを披露した。

＜役員の異動＞
(6月26日付)
◇取締役相談役(代表取締役会長 CEO)　田代 圓
◇代表取締役会長 CEO(代表取締役社長)　土屋 隆
◇代表取締役社長(常務取締役)　宇田川憲一

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