2009年04月16日
三井化学と中国石化、PHの大型設備の建設を計画
F・Sを終了、具体的な計画の煮詰めへ
【カテゴリー】:経営(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学と中国石化は、共同投資によって中国・上海石化コンビナート内にBPA(ビスフェノール-A)に続いてPH(フェノール)の大型プラントも建設することになった。かねてから共同で進めていたフィージビリティスタディ(F・S)の結果、長期的に安定収益を確保していけるとの結論が得られたため、具体的な工業化計画の取りまとめに着手することにしたもの。
 
 2012年中の完工を目途に、三井化学の技術による年産25万トンクラスの大型プラントの建設を目指すことになるのではないかと見られている。現在中国でPHを生産しているのは、高橋石化、キングボードなど5社。いずれも設備規模が小さく、最大でも同12万5,000トン。5社合計の生産能力は同66万6,000トンと見られている。対する需要は、昨年終盤以降こそ米国向けの建材ならびに家電製品の輸出の不振やPC樹脂の内需の低迷等で伸び悩んでいるが、遠からず回復して再び高成長を遂げることになると予想されている。
 
 三井化学と中国石化は、このPHプラントの建設にとどまらず、既存の同12万トン能力のBPA設備の増設とMIBK設備の新設にも共同で取り組む考え。近くF・Sに着手することになりそう。