2009年04月17日
プロピレンのアジア相場が弱含みに
ブラジルや欧米から余剰品が流入
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、アジア市場におけるプロピレンのスポット相場が下降に転じてきた。
 極東の直近の契約CFR価格はトン当たり890〜900ドルで、1週間前の最高値に比べると60〜70ドル安となっている。また東南アジア地域のCFR価格は850ドル前後で、30〜40ドル下がっている。
 
 ここにきてにわかに反落してきたわけで、多くの商社ではその最大の要因はブラジルや欧米から余剰プロピレンがアジア地域に相次いで流入し始めた点にあると分析している。ある商社では、4月から5月にかけてブラジルと米国からそれぞれ15,000トン、欧州から20,000トンがアジア地域に持ち込まれる見通しにあると指摘している。
 最近のアジア地域のPPメーカーの多くは、3月中旬以降のプロピレン相場の急騰に音を上げて買いを渋りはじめている。こうした中で今後、域外からの余剰品の流入が増えていけばアジア品の相場は急降下することになりかねない。