2001年04月26日
シェブロンフィリップス、8月にもKレジンの生産を一部再開
爆発事故から1年半、秋口には需給タイト解消へ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 米シェブロンフィリップス・ケミカル(CPC)は、昨年3月の爆発事故以来生産を停止しているSBC(スチレン・ブタジエン・コポリマー)「Kレジン」設備を早ければ8月、遅くとも10月には再開させる見通しだ。
 CPCは世界最大のSBCメーカーで、爆発事故を起こした米テキサス州パサディナに年産16万8,000トンの設備を有しているほか、韓国・大林産業との合弁会社KRコポリマー(KRCC)として同4万トンの生産能力がある。昨年3月27日の事故は、ブタジエンタンクが異常な化学反応を起こしたことにより爆発したもので、1名が死亡、69名が負傷した。事故を調査した米国の労働安全衛生庁(OSHA)は、50以上の安全基準違反があったとして250万ドルの罰金を科している。
 事故の影響で、SBCの需給はショートとなり、CPCがKRCCの設備をフル稼働させる一方、他のメーカーも増強や増産することで対応してきたが、タイト感が続いていた。業界内では当初、今春にはKレジン稼動を再開すると噂されていたが、実際には安全基準の改善に時間がかかっていること、今年2月にはCPCがルイジアナ州セントジェームスに有する主原料のSM(スチレンモノマー)で火災が発生、原料供給面の不安も指摘されていた。
 CPCは現在、8月にはまず5万トンの設備を再稼動させたいとしており、秋口にはタイト感が払拭される可能性が高まっている。