2009年04月27日
アステラス製薬と農研機構、微生物の休眠遺伝子から新たな抗生物質を発見
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:アステラス製薬

 アステラス製薬(野木森雅郁社長)は27日、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構(堀江 武理事長)と微生物の休眠している遺伝子を目覚めさせて新たな抗生物質を発見する技術開発に世界で初めて成功したと発表した。科学誌 Nature Biotechnology の「Brief Communication」に掲載される。

 微生物から新たな抗生物質の発見は、10年来困難さを増しているが、過去50年にわたる抗生物質探索が限界に近づいていることを示している。今回の研究成果は、この窮状を打破する有力な方法として評価された。

 「休眠遺伝子」は、微生物、とりわけ放線菌に予想をはるかに越えて多数存在することが判っている。これら休眠遺伝子を活性化できれば、新たな抗生物質を発見できると考え、ごく簡便で実用性の高い技法で休眠遺伝子を活性化させることに成功した。

 得られた抗生物質は新規の物質であることを確認(ピペリダマイシンと命名)、この技術が新規物質の探索に使えることを実証した。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1240815465.pdf